ゲノム編集のデメリットと問題点は?人体応用へのメリットも解説!

ゲノム編集のデメリットと問題点は?

中国がHIVに強いデザイナーベイビーを作り出したという発表があってから、ロシアでも同様の研究を予定していると発表がありました。

世界はゲノム編集への期待と倫理的問題の間で揺れているようですね...

ゲノム編集により、HIVに感染しにくい人間が誕生したことは、機能的な面で考えれば人間という種族が病気に強くなるという可能性を示したことになるので非常に良いことだと考えられます。

しかし、一方で倫理的な観点から考えると、人間の手によって生み出されたデザイナーベイビーというのは、「作られた人間なのか?」という議論が起こってしまいます。

デザインとは、ある目的を達成するために行われるものであり、それがある特定の人間を生み出すと考えると、少し危険な部分があるのではないでしょうか?

実際に、ゲノム編集によって生み出されたデザイナーベイビーですが、今後の成長を見ていかないとゲノム編集がどの程度の影響を人間に与えるのか?という部分はが未知の領域です。

ゲノム編集による問題点についてピックアップしていきます。

ゲノム編集の問題点
・任意のゲノムDNA部位を特異的に変異させることが出来るが、目的としないゲノムDNA部位に変異が入る可能性がある(オフターゲット)

・全ての細胞で目的の変異が導入されない場合がある(モザイク)

・ゲノム編集後の人間にどんな影響があるのか不明

もっと多くの問題点はありますが、ここで全てを羅列すると長くなってしまうので割愛します。

ただ、ゲノム編集にはデメリットだけではなく、メリットも多く存在しています。
*このあたりは倫理観なども入ってくるのでデリケートな部分ですが...

 

 

人体応用のメリットを解説

ゲノム編集という技術は、植物の場合は特定の病気を予防したり水が少なくても甘い野菜を作ったりと、より高い品質のものを作るために利用されたりします。

このゲノム編集を人間でやるということは、植物や動物と同じように生まれながらにして病気に強い子どもを作ることができるということです。

現在の研究では、遺伝子系の問題によって引き起こされる病気というものが特定されてきています。

 

全ての原因を把握できているということではないですが、ある程度はどの遺伝子が原因で特定の疾患を引き起こしているのか?というのが分かるようになっています。

 

最近では、時計遺伝子のスイッチとなる遺伝子が見つかっているので、これを編集することができれば、意図的に睡眠障害などを減らすことができるというわけです。

 

日本ではゲノム編集の承認例はないですが、少し前には中国でゲノム編集をしてHIVに感染しにくい”赤ちゃんを作った”ことが世界的に話題になりました。

 

つい先日には、ロシアでも同様のゲノム編集を実施する予定があることを発表しています。

このように、ゲノムを直接的に編集することで、生まれてから病気になる確率を下げることができるというのは1つの選択肢としてはありなのかもしれません。

 

 

しかし、ゲノム編集が進まない理由としては、いつも倫理的な問題というものがあります。

 

人間に対してのゲノム編集というものが、どんな影響を人類に与えるのか?という点が非常に注目されてますね。

実際にゲノム編集を行うことで、その人間への影響はどれくらいなのか?
という部分や、その子供や孫への影響は?など、色々考慮すべき問題は多いです。

 

 

今後のゲノム編集の流れは?

今後のゲノム編集の流れを考えていく前に、現時点でのゲノム編集の遺伝子治療への応用について見ていきましょう。

・HIV感染治療のため、HIVウイルスがT細胞への感染に使用するCCR5受容体をゲノム編集で欠損させたT細胞を移入し、治療効果が確認された(N. Engl. J. Med. 2014 )
・ゲノム編集によりPD-1を欠損させ、腫瘍治療治験を行なったことが報告されている(News in Nature. 2016)。
・ゲノム編集により造血幹細胞の遺伝子を欠損させて、遺伝性の貧血の治療を行うことが計画されている。
・現在実施、計画されているゲノム編集による治療は、全て体細胞が対象である。
・遺伝子の書換えによる治療は、まだ実施されていない。

 

現状でこのような流れになっています。

ここ数年は、倫理的な問題をどのようにクリアすべきなのか?という部分で議論をしていたため、ゲノム編集による実験が進んでいなかったのですが、2018年に中国がHIVに強い赤ちゃんをゲノム編集で作ったことがきっかけになりゲノム編集はますます加速していきそうですね。

 

中国のこの報道を受けて、ロシアでもゲノム編集を実施する予定があることを発表しています。

 

 

これからゲノム編集の技術は一気に加速していくのではないでしょうか?
うまく機能すれば、先天的な疾患などは相当な数を予防することができるのかもしれません。

ゲノム編集は、倫理的な部分が強く「人間とは?」という哲学のような部分も絡んでくるので非常に取扱い難い領域ではありますが、ゲノム編集によって予防できる病気があるのも事実です。

 

ゲノム編集の今後は、倫理的な部分と機能的な部分のぶつかり合いになりそうですね...
日本は倫理的な部分でゲノム編集の技術は進まないでしょう。

世界からゲノム編集の技術では遅れをとることは確定ですね...

 

ゲノム編集に対して世間の声は?

 

 

ゲノム編集のデメリットと問題点は?人体応用へのメリットも解説!のまとめ

ゲノム編集の問題点とデメリットを解説してきました。

ゲノム編集では、技術の革新や進歩だけでなく、同時に『人間とは?』という倫理観や哲学的な部分を考えなくてはいけない領域です。

 

今後、もしクローン人間なんてものが登場してきたら、ゲノム編集なんて可愛いものだったと感じる時代がくるのかもしれません...

 

ゲノム編集と言われると『テラフォーマーズ』を思い出してしまいますね笑


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